本年度は、平成16〜18年度に国立がんセンターがん予防・検診研究センターにおいて実施した120名分の4日間秤量法食事記録データの整理(コード化、重量換算、データ確認・修正)および集計を行い、各対象者の食品群別摂取量および栄養素等摂取量の算出を行った。このデータを比較の基準として、写真撮影による推定摂取量の妥当性を検討することができるようになった。食品群別摂取量について検討したところ、「し好飲料類」および「調味料及び香辛料類」以外の食品群においては、画像による推定がおおむね正確な方法であることが示され、この結果は現在、栄養学雑誌に投稿中である。また、食事記録と同時に実施した頻度調査票による摂取量推定妥当性に関しての検討も追加して行った。今後さらに、写真撮影による栄養素等摂取量の推定に整理された食事記録のデータを活用し、撮影法の妥当性を検証することができる。 また、120名分の4日間の食事画像データについては、電子ファイルの整理をし、データへのアクセスを容易にするためのシステム作成を完了した。このことにより、来年度以降に計画している画像による推定量の調査者間による変動など、新たな検討が可能になる。秤量法食事記録によって材料名と重量が明らかになった料理のデータと、同時に撮影した料理画像を合わせもったデータベースを作成するための基礎的な準備が整ったことになり、今後は料理データベース構築の具体的検討をすすめることが可能となる。
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