研究概要 |
地域住民の栄養補助食品に対する意識調査 本年度は1085名の地域在住女性(62.5±9.8歳、24~96歳)に栄養補助食品に対するイメージ、知識、使用状況などの意識調査を行った。現在栄養補助食品を使用している対象者は270人(26%)、過去に使用経験あり282人(27%)であった。栄養補助食品使用者は未使用者に比べ、最近食習慣が変わった(p=0.009)、働いている(p=0.037)、惣菜を利用する(p=0.013)、食事から充分な栄養が取れないと考えている人(p=0.001)が有意に多かった。BMI,食欲、家族形態、経済満足度、教育歴、自覚的健康感、体力への自信、運動、ストレス、体型認識、喫煙、睡眠、休養、処方薬服薬、食習慣(欠食・間食)などには差がみられなかった。栄養補助食品に対するイメージは使用者では強壮・体力向上(63%)、栄養のバランスを良くする(67%)、病気の予防(64%)、健康増進(69%)と考えるものが多く、美容に良い、安い、病気治療というイメージは20%以下と低かったが、いずれの項目でも使用者の方が栄養補助食品に対するイメージが有意によかった。購入時にラベルを確認する人は50%以上、3000~10000円程度栄養補助食品に出資し、使用者の60%以上が効果があったと評価していた。 また栄養補助食品による栄養素の過剰摂取・健康被害について50%以上の人が認識していた。一般女性が栄養補助食品に持つイメージや知識は妥当であると思われたが、栄養補助食品の安全性の認識や、リスクコミュニケーションを更に充実させることが必要と思われた。 来年度は昨年度に検討したNILS-LSAや青年層の結果などを統合し、日本人の栄養補助食品利用動向の推測、情報開示へと研究を進める予定である。
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