大学生の栄養補助食品に対する意識調査 愛知県内の2大学の大学生420名に栄養補助食品に対するイメージ、知識、使用状況等を尋ねた。対象者の52%が男性、65%が文系(35%が管理栄養士養成課程)、BMI18.5~25.0の対象者が58%、73%が自覚的健康感が良いか普通と回答した。栄養補助食品利用者は19%、過去利用者28%。利用者は未利用者に比べ、食事から充分な栄養が取れないと考えている者が有意に多かった。BMI、自覚的健康感、運動習慣、食習慣(欠食・間食・外食)、健康情報の入手先等には群間の差はなかった。栄養補助食品に対するイメージは、栄養のバランスを整える(85%)、有効成分・栄養素がとれる(76%)、健康増進に役立つ(59%)、強壮・体力の向上につながる(52%)、流行(48%)と答える者が多く、天然・自然、安全・安心、安い、病気の治療に役立つは低く、利用者には不足栄養素の即時補給を期待する者が有意に多かった。栄養補助食品を家族(39%)、薬局・スーパーの店頭(47%)で知る者が多く、46%が購入時にラベルを確認、利用者の56%が効果があったと回答した。47%が栄養補助食品の利用を止めた経験があり、24%が効果がないため利用を中止したと答えた。栄養補助食品による栄養素の過剰摂取・健康被害について50%以上の者が認識しており、困った場合は家族(58%)、医師(54%)に相談すると答えた。 昨年度の同様の調査と比較すると、地域在住女性と大学生では栄養補助食品に対するイメージとが異なり、年代により栄養補助食品の情報提供、教育内容等を考慮する必要があることが示唆された。また長寿医療センターの縦断研究より、栄養補助食品利用動向の変遷の可能性が示唆されたことから、モニター制度等の計時的な栄養補助食品の情報提供システムの必要性が考えられた。
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