研究課題/領域番号 |
20500750
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
岡崎 正和 岡山大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (40303193)
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研究分担者 |
岩崎 秀樹 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50116539)
和田 信哉 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (60372471)
影山 和也 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (60432283)
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キーワード | デザイン実験 / 算数から数学への移行 / 小数の乗除 / 割合 / 図形の包含関係 / 教授学的状況論 |
研究概要 |
本研究は、算数から中学数学への移行期において多くの子どもが学習に困難を持つことから、数学教育における伝統的な課題となっている「算数と中学数学の接続」の問題について、デザイン実験の方法論を用いて、算数を中学数学に接続する為の理論的基盤、実践的方法論、教材を総合的に開発することを目的とするものである。 まず、本年度の前半期では、中学1年『平面図形』のデザイン実験の分析を通して、算数での図形から中学での論証の学習に向けて、生徒の認識がどのように高まるのかを分析し、その分析を通して、算数から数学への移行を促す授業構成の仮説を抽出した。研究成果の一部は全国数学教育学会誌に掲載された。 次に、算数から数学への移行の視点から実施した小数除法・割合に関する授業における子どもの学習過程を分析し、除法の学習の中で割合の考えがどのように進展するのか、そして身につけた割合の考え方が中学数学でのグラフの認識にどのように転移しうるのかについて吟味した。研究成果は、数学教育心理国際学会と日本数学教育学会論文発表会の中で発表した。 後半期では、これまでに収集した図形の包含関係の理解に関するインタビュー調査のデータを再分析して、算数での図形学習において、中学数学に向けてどのように図形認識が高まりうるかということについての視点を抽出した。 また、この視点をもとにして、小学校6年1クラスに対して、図形の包含関係に関する授業を、小学校教師と共同で設計し、実行と反省を繰り返しながら、デザイン実験を実施した。
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