主要な目的は2004〜2007年度にわたり、実施されたラオス教員養成機関における理数科教育研修(SMATT)の実施効果を教育省(MOS)と協力して現地の学校等で調査することである。今年度は4月より現地訪問調査のための調査項目を英語、ラオス語アンケート形式で準備し、9月7日〜9月17目に第1回訪問調査を行った。実施に先立ってMOS教員養成局長に研究の趣旨と全体計画についての説明を行い理解を得た。第1回目の調査は首都ビエンチャン市郊外のドンカムサン教員養成学校(TTS)を訪問して、校長、教員、生徒へのインタヴューとアンケート調査を行った。そして、研修生であった教員が新しく作成し、授業に活用している教材についての説明を受けた。数学、生物学教材をはじめ自発的に多様な教材が持続して作成されていることを確認した。また、この近くの小中学校をこの後、訪問し教員研修の状況を調べた。また、ビエンチャン市から50km程の距離があるバンクン教員養成短期大学(TTC)においてドンカムサンと同様な調査を行った。ここでは、授業が実施されていたので授業観察も行った。 第2回訪問調査は3月2日-3月15日の期間にラオス北部のルアンナムタTTSを訪問し、行った。ここは中国、ミャンマーにも近く、また少数民族の多い地域であるので教育に特別に少数民族の教員を養成している。TTSでの教員、生徒へのインタビュー、アンケート調査、授業観察、近郊の小中学校訪問を行い教育の実情を調べた。現在、回収アンケート調査内容のラオス語から英語への翻訳作業を行っている。
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