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2010 年度 実績報告書

教育用3次元表示回路シミュレータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20500756
研究機関広島大学

研究代表者

前原 俊信  広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50190319)

キーワード回路 / 交流 / 過渡現象 / シミュレーション / 3次元 / マルチメディア教材 / 電位
研究概要

高等学校の物理において理解が難しいコンデンサやコイルを含んだ交流回路の動作を分かりやすくするため,各瞬間における回路の各部の電位の様子を3次元的なイメージで表現できるような教育用シミュレータを開発している。
これまでは,以前作成した直流回路シミュレータと切り替えて使用する交流回路シミュレータを開発していたが,これを過渡現象も扱えるように大幅な改良を行った。交流版では,電圧や電流を複素数にすることで交流定常電流における回路解析を行ったが,過渡現象を扱うためには,電流についての微積分方程式を解く必要がある。この微積分方程式を離散時間における差分方程式として解く方法を考案し,実現した。
交流回路シミュレータでは,電位の変化に対応して3次元的な表示も時間的に変化させるとともに,コンデンサに貯えられている電荷やコイルに生じている磁束をも表示できるようにしているが,試用した教員から,さらに時間変化のグラフ表示の必要性を指摘されたため,ある選択された要素の両端の電圧とその要素を流れる電流の時間変化をグラフ表示できるようにした。また,3次元的なイメージ表示の高さのスケールの調整や時間変化のグラフの時間スケールの調整をスライダーで行えるようにして,利便性を高めた。
教材を評価するため,試行授業を行い,その前後で電気回路における概念理解度調査を行った。その結果,コンデンサを含んだ回路については理解度の向上が見られた。特に,高校で物理IIを履修していない学生に効果が高かったので,初心者に対して効果があることが分かった。しかし,コイルを含んだ回路については有意な結果にはならず,まだ課題があることが明らかになった。今後,さらに改良していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 過渡現象に対応した電気回路シミュレータ教材の開発2010

    • 著者名/発表者名
      大内田恵児, 梅田貴士, 前原俊信
    • 学会等名
      日本物理学会2010年秋季大会
    • 発表場所
      大阪府立大学(大阪府堺市)
    • 年月日
      2010-09-26
  • [備考]

    • URL

      http://ph1.ed.hiroshima-u.ac.jp/~physics/3D/index.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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