レオナルド・ダ・ヴィンチの手稿から復元した機構模型を見たり、触れたりすることは、機械工学に関する導入教育の効果が高い。またさらに、子供たちの手で模型を組み立てる機会を与えることができれば、体験的な理解度は、さらに高まることが期待できる。 そこで、本研究では、前年度に引き続き、模型の組立キットの研究を行った。対象としたモデルは昨年検討を行ったピボットベアリングとし、キットの製作を行った。また、キットの製作時に利用する組立説明書についても検討を行い、講師が説明しながら実施する場合と、子供だけで組み立てる場合の2種類の仕様で製作した。 富山県立大学が主催する科学の祭典「ダ・ヴィンチ祭」のなかで実施している「ものづくり企画」と富山県こどもみらい館の協力を得て、製作したキットと説明書を利用し、それぞれ製作教室を開催した。製作教室の終了後、アンケート調査や製作の様子を撮影した映像を観察法などで解析し、その結果をフィードバックして効果的な教材となるようにキットと説明書の改良を行った。 さらに、模型の復元で利用している工作機械にスポットライトを当てて、どのような機械でどのような仕事ができるのかを解説する映像資料を製作した。製作した映像資料は、製作教室や展示会での活用を行っていく予定である。
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