1.保育園での実践 「うちゅうのおはなし」として、ひかり保育園(大阪府藤井寺市)へ毎月の訪問ができた。毎回、園長、主任保育士、担任保育士の出席を得て、協議会を持った。協議会での議論から、園児は、いわゆる素朴概念で宇宙を捉えているが、一方で科学的な理解力の基礎はしっかりしていることを確かめることができつつある。ここでいう科学的な力とは、環象を説明しようとする態度、それを言葉にする力、その枠組みで次のものを説明しようと試す態度、その言葉を園児間で交換する力である。 2.意識調査 保育園・幼稚園で星の活動を多く行っている保育者は、幼児期に星に関する体験を豊富に持っていることがわかった。この研究発表は、平成22年度分の平成23年度繰り越しで行った。 3.その他 この研究は、サイエンスカフェをはじめとした、各種の科学教育普及活動との連携を通し、それらへの影響も狙ってきた。たとえばサイエンスカフェで幼児対象の場合の対応力向上や、保育者にもわかりやすく訴える天文教材の開発力向上である。
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