研究概要 |
平成22年度の研究では,平成20年度,21年度に開発した科学活動教材に加えて,「人の体」「ゴムロケット」の教材を開発した。また,松山市において幼年児向けの科学講座を「キッズ・アカデミア-サイエンス」として7回のシリーズで行った。ここでは,開発した教材の一部を幼稚園児,小学生を対象して実践を行い,幼年期の科学教育実践のあり方を検討すると共に,開発した教材の普及を図った。さらに,本研究で明らかになった科学教育の実践モデルを「幼年期の科学活動のための7つの原則」としてとりまとめた。これらの3か年の研究で開発した教材,モデル,研究成果等をとりまとめ,「幼年期の豊かな科学的探究を育むために」と題したパンフレットを作成し,講習会等の機会に配布を行うとともに,インターネットのホームページを作成して,日本全国への発信を行った。 研究成果に関しては,国内では,日本乳幼児教育学会(関西学院大学)において研究代表者が主催する自主シンポジウム「探究心を育む保育実践の在り方を考える:日本の事例と海外の事例」を開催し,3名の科研メンバーが研究成果を報告した。また,同シンポジウムでは,韓国とフィリピンから研究者2名を迎え,国際的な視点から幼年児の科学教育実践のあり方について意見交換を行った。海外では,中国杭州市で行われたPECERA(環太平洋乳幼児教育学会)第11回大会で発表を行った。論文に関しては,Early Child Development and Care等に論文が掲載された。
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