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2010 年度 実績報告書

危険因子分析法(HAZOP)に基づいた医療安全演習ソフトウェアの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20500799
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

大川 淳  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (30251507)

研究分担者 田中 雄二郎  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70236644)
山脇 正永  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授 (30302855)
高橋 誠  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (10361718)
キーワード医療安全 / シミュレーター / HAZOP
研究概要

1.HAZOP支援ソフトウェアの完成
エクセル上のマクロにより構成されるHAZOP (Hazard and Operability Study)支援ソフトウェアの改良を行い、医師および看護師による医療行為データベースとリンクやキーワードの自動生成機能を搭載した。しかし、それでも実際の演習にはかなりの時間が必要であり、実務者の医療安全教育に活用するには限界があると考えられた。
2.学生臨床実習における介入
潜在する危険因子の認知力を高める目的でHAZOPによる危険因子分析演習を医師および医学生を対象に試みてきたが、学生は臨床体験に乏しいことから演習での臨場感が欠けており、動機付けおよび網羅的な危険因子の抽出が困難と思われた。そこで手技を体験させるための骨ドリリング手技の簡易なシミュレーターを開発した。術式を説明した後、ドリリング手技における危険因子を列挙させ、続いてシミュレーターを用いて人工骨のドリリングを体験させたのち、質問票で調査した。その結果、シミュレーターの導入により、危険因子の分析に際し、術者の心理状態にまで連想がおよんでおり、網羅的な因子抽出という演習の目的に対し有効であったと思われた。また、シミュレーター使用の有用性を肯定する学生が多く、演習の動機付けになったことが示唆された。
3.研修医インシデントレポートの分析
2010年度に研修医から提出されたインシデントレポートについて、学部教育においてHAZOPに準じた医療安全に対する系統的な講義を行っていた本学出身者と、危険因子分析に関する教育を受けていない他大学出身者の比較をおこなった。結果的には統計学的な有意差はなく、今後、上記シミュレーターを導入した効果を継続して調査分析を行うことが必要と考えられた。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 医療紛争にき込まれないための救急外来での心がけ2010

    • 著者名/発表者名
      大川淳
    • 雑誌名

      レジデントノート

      巻: 12 ページ: 485-489

  • [雑誌論文] 新たなリスク分析手法(Hazard and Operability Analysis : HAZOP)を活用した転倒・転落原因構造関連図の作成2010

    • 著者名/発表者名
      小松佳子、角田由美子、大川淳、藤谷克己
    • 雑誌名

      日本医療マネジメント学会雑誌

      巻: 10 ページ: 593-599

    • 査読あり
  • [学会発表] シミュレーター体験とHAZOP準拠の危険因子分析演習による手術手技の安全教育の試み2010

    • 著者名/発表者名
      高橋誠, 大川淳, 大岡真也, 田中雄二郎
    • 学会等名
      医療の質・安全学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-11-27
  • [学会発表] 整形外科領域における有害事象 医師によるインシデント報告事例の分析2010

    • 著者名/発表者名
      大川淳、加藤剛、富澤将司
    • 学会等名
      東日本整形災害外科学会
    • 発表場所
      盛岡
    • 年月日
      2010-09-17
  • [学会発表] 長管骨ドリリ.ング・シミュレーターを利用した手術手技の危険因子分析演習2010

    • 著者名/発表者名
      高橋誠、大川淳
    • 学会等名
      東日本整形災害外科学会
    • 発表場所
      盛岡
    • 年月日
      2010-09-17
  • [学会発表] HAZOPを用いた手術手技の危険因子事前分析演習へのシミュレーターの導入2010

    • 著者名/発表者名
      高橋誠, 大川淳, 山脇正永, 桃原祥人, 大岡真也, 田中雄二郎
    • 学会等名
      日本医学教育学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-07-30
  • [学会発表] 整形外科における医療安全管理2010

    • 著者名/発表者名
      大川淳
    • 学会等名
      日本整形外科学会教育研修講演
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-05-26
  • [図書] Risk Management for Dysphagia : Application of Hazard & Operability Study(HAZOP)2010

    • 著者名/発表者名
      山脇正永、野村徹
    • 総ページ数
      123
    • 出版者
      University Education Press

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公開日: 2012-07-19  

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