研究課題/領域番号 |
20500803
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉山 文子 京都大学, 工学研究科, 助教 (80162907)
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研究分担者 |
野島 武敏 東京工業大学, イノベーション研究推進体, 特任教授 (40026258)
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キーワード | 数学教育 / 折り紙 / エデュテインメント性 / 空間認識 / 教材開発 / 教育現場 / 数学離れ / 体験型 |
研究概要 |
近年、算数、数学や理科を敬遠する小中学生が多くなっていると度々指摘されている。この数学ばなれの問題を解決する手立てとしてエデュテインメント性に富む折り紙教材を開発するとともに、幾何学モデルを数学教材用のモデルとして系統的に構築することを目的として研究を行ってきた。具体的な折紙教材として、平面膜の巻き取りモデルを組み合わせた平面充填膜の巻き取りモデルを提案した。また、子供たちの空間認識が欠如していることに鑑み、平面膜を組み合わせた多面体形状膜の巻き取りモデルも提案した。これらのモデルは教える側の技量によって、小学校から高等学校まで対応できるものであることから、すぐ教育現場へ持ち込むのではなく、まず教師に広く知ってもらうことが重要と考え、主として教育学会で発表を行った。エデュテインメント性を有する教材として教育現場で使用できるという手ごたえが十分感じられ、実際に授業に使用したい、もっと広く知らせるべきだ、との意見が聞かれた。 理数系離れを防ぐ対策のひとつとして体験型の教育が求められている。本研究は、まさしく体験型の教育であり、しかも、楽しみながら学べる教材である。広く普及すれば、必ず理系離れを防ぎ、創造力のある子供達を育てることができると確信している。
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