研究課題/領域番号 |
20500806
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研究機関 | 岩手県立大学 |
研究代表者 |
野口 恭子 公立大学法人 岩手県立大学, 看護学部, 准教授 (00263674)
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研究分担者 |
土井 章男 公立大学法人岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (60271839)
片町 健太郎 公立大学法人岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 助手 (40305305)
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キーワード | 教材開発 / 内診 / バーチャルモデル / 磁気センサー |
研究概要 |
分娩経過を把握する手技である「内診」を確実に教授できるようにするために、子宮頸部と膣を触診できる人体モデルとその3次元画像を連動させ、学習者の内診指が触れている部分をリアルタイムで3次元画像上に表示することにより学習者へのフィードバックを可能にし、触覚と視覚の双方から内診手技を効果的に学習できる教材の開発を目的に研究を実施した。 1.正常モデルを用いた助産学生への教育効果 学生への教育効果をみるために、(1)内診による触診部位の位置把握(4項目)、(2)内診による子宮口、胎児先進部の状態の把握(5項目)の計9項目について、「よくわかる」「ややわかる」「あまりわからない」「わからない」の4段階で回答する評価表を作成した。従来の教材を用いた後、本教材を使用し、本教材使用前と後に回答を求め、前後の変化を比較した。調査協力に同意した6名の学生の回答から、従来の教材よりも学生は触診部位の位置や子宮口・胎児先進部の状態を把握できており、内診時に内診指が触れている部位と骨盤内の3次元画像を見ることにより位置の把握が容易になることが示唆された。 2.分娩中の異常モデルに対する助産師の評価 助産師8名に異常モデル(回旋異常、骨盤位、辺縁前置胎盤)を触診してもらい、実物に近似した感触か否か、教育教材としての意義について意見を聴取した。辺縁前置胎盤は触診経験が8名とも無く評価できなかったが、回旋異常と骨盤位のモデルは形状や硬度の違和感の指摘を受け、モデルを修正した。学生や新人助産師の訓練のために異常モデルを用いる意義はあり、特に臍帯下垂や臍帯脱出のモデルがあると良いという意見を得た。
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