研究概要 |
(1)既存の作文教育李法の調査 作文支援システムの授業への導入方法を検討するため,大学における作文教育法,および,カリキュラムを調査した。調査は,一般的な書籍・論文のほか,Web上に公開されているシラバスに対して実施した。 (2)文章構造規則の作成 作文の文章構造などを規定するための文章構造規則の形式を定義した。さらに,(1)の結果に基づき,「章立て」「電子メール」「要約」課題用の文章構造規則を作成した。これらの規則は,(3)で実現する作文支援システムが学習者の作文を自動的にチェックするために利用する。 (3)作文支援システムの設計と実現 作文支援システムの設計として,学習者・システム・教師による相互教授モデルを考案した。また,この相互教授モデルに基づき,作文支援システムのプロトタイプシステムを実現した。 (4)作文実験の実施と評価 (2)(3)に基づき,計4回の作文実験を行った(奈良教育大学2回,名古屋学院大学2回)。「章立て」課題は被験者を募集した作文実験,「電子メール」「章立て」課題は,実際の授業に取り込んでの実験である。前者の実験では相互教授モデル,および,文章構造規則が有効に機能するかを評価し,後者の実験では教育面での評価,授業での運用性について評価した。 (5)成果発表 国際会議での発表1回,国内口頭発表2回を行った。発表した論文は,(3)の作文支援システム,利用者マニュアルとともに,Web上に公開した。
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