• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

映像文法に基づいた映像メディア・リテラシーのための撮影技法学習自動支援技術の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20500855
研究機関龍谷大学

研究代表者

熊野 雅仁  龍谷大学, 理工学部, 実験講師 (50319498)

キーワード映像コンテンツ / 芸術諸学 / 知能機械 / 教育工学 / 映像理論 / 映像文法
研究概要

映像文法は、映画文法と同様、古代から脈々と伝承され、今日の語学や学校文法に用いられてきた、言葉を生みだすためのアウトプット指向の文法観基づいて記述されてきた。規範文法は、正しい表現を定め、規範的でない表現は禁止する点で、良い表現法とは何かを教えるが、その表現がなぜ良いかを説明しない。そのアウトプット側で表現を教える側からすれば、現代言語学が、科学的観点から言語学の記述を進め、規範文法の弱点である、なぜその表現が良いのかという合理的な説明を見出してくれるものと期待したが、科学的文法は、人間が生み出した過去の文章を対象に研究するインプット指向の範囲を越えない傾向にある。この点で、映像文法の研究には、アウトプット指向の文法を説明・記述すること、また、インプット指向の文法の観点の説明・記述法が必要となる。初年度は、インプット指向の文法研究を進めるべく、品詞レベルの表現構成単位として、認知言語学で用いられる新しいカテゴリー論に基づいて、相対的ショットサイズによる文法記述の研究を行った。また、映像の表現構成単位であるショットどうしの接続規則であり、古くから映像文法とされてきた、方向一致則について、文法学の格システムとの対比を行い、認識論的立場から、人の向き、フレーム中の人の位置が格システムと同等の働きをする点について研究を行った。また、総体的ショットサイズに基づく、ショットの遷移において、まず、場面の全体を示し、その一部を拡大する映像の場面分節表現について、事態の推定効率という観点から説明する方法について検討を行った。一方、初心者のカメラ操作を記録・収録するための装置については、データ収録ソフトウェアを開発し、データ収集、分類を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 映像の言語と文法(9)-語順・文法カテゴリーの格と古典的デクパージュの方向の一致則・構文上の事態推定効率-2009

    • 著者名/発表者名
      熊野雅仁
    • 雑誌名

      龍谷理工ジャーナル 21

      ページ: 33-47

  • [雑誌論文] 映像の言語と文法(8)-品詞・ショットサイズという分節単位の抽象カテゴリーと文法規則-2008

    • 著者名/発表者名
      熊野雅仁
    • 雑誌名

      龍谷理工ジャーナル 20

      ページ: 28-44

  • [学会発表] 映像メディアリテラシーを視野に入れた映像文法〜文理工芸融合領域に向けて〜2008

    • 著者名/発表者名
      熊野雅仁
    • 学会等名
      映像情報メデイア学会, コンシューマエレクトロニクス研究会, 技術報告
    • 発表場所
      静岡大学
    • 年月日
      2008-10-30
  • [備考]

    • URL

      http://rins.st.ryukoku.ac.jp/~kumano/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi