研究概要 |
1PBL型演習へのe-learning導入と映像学習素材の作成 本研究におけるPBL型演習は代表的な疾患の処方例を解析し、処方意図を「読み・解く」ための演習を実務実習事前学習にて実施した。この工程は、(1)模擬処方の提供(学習課題)、(2)仮説(主薬や疾病)の設定、(3)グループ内コンセンサスの取得、(4)疑問点の抽出、(5)学習課題の決定、(6)情報収集および(7)グループ討論(SGD)を繰り返し行う。工程(4)および工程(5)のブレーン・ストーミングで得られた疑問点は、グループ内で共有化されて学習課題が決定される。また、PBL型コミュニケーション演習を実施して、模擬患者を演習内に導入した(医療薬学,35 875-883, 2009)。 2満足度の分析・評価に関する検討 PBL型演習における学習効果の判定はCS分析を用いて学習者の満足度を測定する。学習の達成度をPBL型演習に対する満足度として測定して演習工程の改善度を分析・評価として次年度の達成目標とした。また、SGDの回数を比較した結果、e-learningによって事前実習の補完をする必要性が高いことが明らかとなった(The 9th Asian Conference on Clinical Pharmacy)。 3薬学OSCE対策としてのe-learning導入 平成22年は、6年制薬学生の共用試験が開始された。薬学OSCEを意識した調剤鑑査、無菌操作、薬剤の調製、患者・来局者対応および情報の提供の5領域のなかでコミュニケーション用の教材を導入した。現在、CS分析を行い、次年度に向けてのe-learningを活用したPBL型シミュレーション教育導入についての準備を開始した。
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