研究概要 |
最近では発展途上にあると考えられたアジア地区との医療格差は急速に減少してきている。その理由として日本や欧米から学んだ技術を積極的に取り入れ組織力で克服している。国際的医療交流が不可欠である。施設間や研究者同士の交流を益々活発化させることで海外をリードする我々国内のネットワークも早く構築することが急務である。これらを克服する最良の手段として超高速インターネットを用いた国際的な遠隔医療配信を取り組んできた。ヒトの直接交流が制限された環境下でも、外科医や医療従事者にとって多くの利点があるネットワーク網を整備した。新しい活動として、第29回APAN学会の企画の中でアジア多基幹施設を連携した同時の胸部外科会議を開催した。参加施設は主催会場インターコンチネンタルシドニーホテル(オーストラリア),国立台湾大学(台湾),ソウル大学ブンダン病院(韓国),福岡大学(日本),北海道大学(日本),フィリピン大学総合病院(フィリピン)で"胸腔鏡の区域切除"をテーマとしたものであった(2010年2月10日)。これには分担者(奥村)も各国技術者の技量向上交流を目的としてシドニーへ赴いた。また、翌年世界的に現在最も注目されている"肺癌ロボット手術"をテーマに研究代表者(岩崎)が企画を行い、香港で主催された第31回APAN学会でアジア多施設同時会議の司会を行った。中継施設は香港会議展覧中心(中国),福岡大学(日本),藤田保健衛生大学(日本),金沢大学(日本),韓国がんセンター(韓国),フィリピン大学マニラ校(フィリピン)であった(2011年2月25日)。この時は福岡大学に新たに整備された遠隔会議に対応した新しいタイプのPC講義室(先進PC教室)を利用した。
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