最終年度に九州沖縄地区高専のRobocodeに関するコンペティションをオンラインで実施したが、特に問題もなく短期間で2度開催できた。これはサーバのメンテナンス、ユーザ登録・情報の伝達等に関するノウハウの蓄積と、初心者を対象に新たに入門用の解説書の提供を開始した。環境とコンテンツの両方の提供を完了することで、当初の目的である、コンテストサイトのプロトタイプの提示は達成できたといえる。現在、最終調整を行い九州地区高専への提供体制を整えている。これにはコンテストサイトの雛形および、e-learningのためのマネジメントシステムを含む。現行のコンテンツはWebClass上で動いている。コンテンツの単体配布を既に実施している。現在Moodleへのコンバートを行っている。 最終年度も他高専へのRobocode講習会と活動説明会を実施した。システム構築とコンテンツ整備だけでなく、協力高専との体制づくりも実施した。さらに年度末にシンガポールでRobocodeに関するプロジェクトを実施した。上述した九州地区予選上位者を含む日本人学生達をシンガポールのリパブリックポリテクニック校に派遣し、Robccodeの競技会を開催した。本研究テーマはe-learningであるがこれまでのシンガポールとの交流経験から、ネットワーク上のコミュニケーションだけでなく実際にフェイストゥフェイスのコミュニケーションを実施する方がモチベーションは大きく上昇するといえる。英語によるコミュニケーションの壁はあった、学生同士アルゴリズムや対戦に関する意志を伝え合うことを確認出来た。本研究課題のテーマであるオンラインソフトウェアコンテストも、完全にオンラインだけでコンテストを行うのではなく、対面でのやり取りを補完する要素も取り込む必要があることを確認できた。これは大きな成果であると考えている。本取り組みは高専機構にも評価されており、今後も継続した活動が必要であると考える。
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