宇田川榕菴の化学受容に大きな影響を与えた書物として知られている"Sijstematisch handboek der beschouwende en werkdaadige scheikunde"(1804-1812)の翻訳原稿が、杏雨書屋所蔵の宇田川榕菴自筆稿本の中に存在していること、しかもその数は、42の稿本のうち、10の多きに上ることを明らかにした。さらに、それらの自筆稿本の内容を検討するなかで、『舎密開宗』の草稿部分の推定に関する先行研究についても、その誤りを訂正し、新しい知見を付け加えた。
|