研究課題
基盤研究(C)
本研究は、戦前期日本における自然保護運動を広範に捉え、その科学史的・社会史的意義を歴史的に検討したものである。この時期の自然保護運動をエリート層の思想・運動としてみるとナショナリズムとのつながりが濃いように思われがちであるが、実践的な調査・研究・保護活動を検証することにより、科学者ではなく素人や一般市民に担った部分が大きく、国策や行政に対抗し、ナショナリズムを超えて自然保護を行う契機を有していたことを明らかにした。研究成果は出版物として刊行を予定している。