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2009 年度 実績報告書

文化財科学、美術史学、制作技法情報統合による「薬師寺吉祥天画像」復元模写研究

研究課題

研究課題/領域番号 20500882
研究機関東京芸術大学

研究代表者

宮廻 正明  東京芸術大学, 大学院・美術研究科, 教授 (40272645)

研究分担者 早川 泰弘  独立行政法人東京文化財研究所, 保存修復科学センター, 分析科学研究室長 (20290869)
キーワード復元模写 / 苧麻 / 顔料・染料 / 蛍光X線分析 / 赤外線分析 / 情報統合
研究概要

図様と色彩の復元・復元模写の制作
制作当初の色彩の抽出
図様の欠損部分を復元した。復元は赤外線写真やX線透過写真のほか、九曜秘暦や吉祥天曼荼羅図などの客観性の高い資料を参考にした。図様復元作業はまず和紙上に制作当初と考えられる線描を写しとり、現状で欠損したり見えにくくなっている部分については、研究協力者が協議し、妥当と考えられる造形を描き加えて検証した。
復元図像への仮彩色
色彩は絵具に関する先行研究を元に、麻布上での扱いについて検討、考察した。麻布著色の参考作例としてボストン美術館所蔵「釈迦霊鷲山説法図」との比較を行った。
集積した情報を視覚化
研究者全員で分析して本画の復元方法の方向性を定めた。復元模写の制作方法は、原本の折り目にあわせて制作した苧麻布を、木枠に張り込み下書き線を墨で写し、さらに下塗りの絵の具を塗布し、科学調査で検証した各種の顔料を用いて、復元彩色を施すという工程を採用した。
一連の研究によって、科学的な裏付と技法材料の検証を行いながら復元模写を行うことで、これまで主観的で曖昧であると考えられていた模写に対して、高い学術性を付加することが可能になった。科学調査も明確な目的をもって行うことで、資料として利用価値が高まることが確認できた。
成果発表の準備
22年10月に薬師寺にて模写の展観を行い、原本との比較とその技法研究の成果を公開する準備を開始した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 図書 (1件)

  • [図書] An Illustrated Dictionary of Japanede-Style Painting Terminology2010

    • 著者名/発表者名
      東京藝術大学大学院文化財保存学日本画研究室
    • 総ページ数
      221
    • 出版者
      東京美術

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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