• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

地形層序学的手法による伏在活断層の地震発生長期予測研究

研究課題

研究課題/領域番号 20500892
研究機関東京大学

研究代表者

須貝 俊彦  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90251321)

キーワード活断層 / 古地震 / 地形 / 沖積層
研究概要

初年度につき、関東平野と濃尾平野における沖積層層序と変動地形に関する現地調査ならびに堆積物分析研究を以下の内容で実施した。瀬川断層北端地域と深谷断層南端地域の現地調査を実施し、地形測量によって、地震に起因する撓曲崖の比高を求めた。また、荒川河谷ぞいのボーリング資料を多数収集し、沖積基底礫層の3D分布を調べて、綾瀬州断層による鉛直変位が約5m認められることを明らかにした。また沖積層に埋没する段丘面の分布と造構運動との関係を検討した。さらに、撓曲崖において地中レーダー探査を行い、地下表層構造を解明した。また、ボーリング掘削調査候補地点を選定した。用地交渉を次年度に継続し、許可を得た場所でコアを掘削予定である。濃尾平野では、3本のオールコアボーリング試料を対象に様々な分析を行い、電気伝導度や粒度などの変化から完新世後期における突発的海面上昇イベントを検出した。それらのイベントが古地震活動による平野側(逆断層の下盤側)の沈降運動に起因するいことを指摘した。現在、論文は査読中である。可能性を論ずるとともに、イベントの痕跡を3時期にわたって見出した。加えて、上記のイベント発生時期が、従来の養老断層系活断層調査で指摘されている古地震発生時期と矛盾しな
以上は、沖積低地の地下に伏在する活構造や、断層運動の痕跡を見出すための新しいアプローチとして位置付けることができる。とくに、次年度以降さらに現地調査を進めることによって、従来の方法との差異や長所が明確化すると期関東平野では、期待できる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 関東平野内陸部,吹上〜行田地域における中・上部更新統の地下層序と堆積環境変化2009

    • 著者名/発表者名
      松島紘子・須貝俊彦・水野清秀・八戸昭一
    • 雑誌名

      第四紀研究 48

      ページ: 59-74

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 荒川低地・妻沼低地における沖積層の層序と古環境の変遷2008

    • 著者名/発表者名
      石原武志・須貝俊彦・水野清秀・八戸昭一・松島紘子・久保純子
    • 雑誌名

      関東地方の地質講演資料集 2

      ページ: 16-19

  • [雑誌論文] 中川低地越谷地域の沖積層最上部層と微地形形成2008

    • 著者名/発表者名
      清水整・須貝俊彦・岩崎英二郎
    • 雑誌名

      関東地方の地質講演資料集 3(印刷中)(掲載確定)

  • [学会発表] 複数のボーリングコア解析に基づく濃尾平野における完新世後期の地震性沈降2008

    • 著者名/発表者名
      丹羽雄一・須貝俊彦・大上隆史・田力正好・安江健一・藤原治
    • 学会等名
      日本第四紀学会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2008-08-23

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi