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2010 年度 実績報告書

海溝型地震とプレート内地震の連動履歴に関する地形・地質学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20500895
研究機関広島大学

研究代表者

前杢 英明  広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50222287)

研究分担者 越後 智雄  地域地盤環境研究所, 地球科学研究部門, 研究員 (60450904)
キーワード海溝型地震 / プレート / 地形学 / 連動型 / 南海トラフ / 地質学
研究概要

本研究計画は,発生が差し迫っている海溝型巨大地震の発生モデルに関して,陸上の地形・地質学的データから新たな検討を加えることを目的としたもので,特に歴史記録にみられる東南海・南海地震とは異なったタイプの地震性地殻変動を経験した可能性について検討し,南海トラフ・メガスラストの各セグメント間の連動型地震だけではなく,海溝陸側斜面に発達する海底活断層と海溝型巨大地震との連動型地震についてシミュレーションなどを通してその可能性を探っていくことを主眼においている。本年度は、紀伊半島南部に分布する津波礫および隆起石灰岩の補足調査を数日間程度行った。具体的にはこれまでの調査で漏れていた100個程度の津波礫の正確な高度や分布位置をRTK-GPSを用いてデータを収集し、津波礫に関する最終的なデータベースを整備した。また、これに加えて、津波発生年代の手がかりをつかむため、ベンチ上に分散している反転した礫に付着した付着生物の化石を重点的に採取し、AMS14C年代測定を行った。
これらの基礎データを用いて、連携研究者の産業技術総合研究所・宍倉正展氏や行谷 佑一氏の協力を得て、巨礫を移動させうる津波の流速をモデル計算し、これまで知られている大型台風や1945年の昭和南海地震程度の津波では、長径5mを越えるような巨大礫は動かすことができないという結果を得ることができた。
本年度までに明らかになった研究成果は、国際シンポジウムや国際学会で発表し、多くの研究者から討論を通して有効な助言を得ることができた。本研究では、プレート間地震の連動、およびプレート間地震とプレート内地震との連動について具体的なモデルの提示には至らなかったが、さらなる研究目標を明確にすることができたことは有意義であったと考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Water velocity inferred from tsunami boulders around Hashigui-iwa, pacific side of central Japan2010

    • 著者名/発表者名
      MAEMOKU H, ほか4名
    • 学会等名
      2010 American Geophysical Union Fall Meeting
    • 発表場所
      モスコーセンター、サンフランシスコ、USA
    • 年月日
      2010-12-13
  • [学会発表] 和歌山県串本町橋杭岩に分布する巨礫と巨大津波2010

    • 著者名/発表者名
      前杢英明, ほか4名
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2010年大会
    • 発表場所
      幕張メッセ、千葉市
    • 年月日
      2010-05-24
  • [学会発表] Were boulders around Hashigui-iwa, pacific side of central Japan, transported by tsunamis?2010

    • 著者名/発表者名
      MAEMOKU H, ほか4名
    • 学会等名
      3^<rd> International Tsunami Field Symposium
    • 発表場所
      東北大学,仙台市
    • 年月日
      2010-04-10

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公開日: 2012-07-19  

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