研究概要 |
本年度はまず,視程計および記録装置の導入・設置を実施し,これを用いて霧(視程)の連続観測を遂行し,気象観測資料の解析をおこなった.具体的には視程計(天気計)を導入した上で,釧路高専(以下「本校」)屋上に本観測装置を設置し,霧(視程)の連続観測をおこなった.これは次年度以降におこなう酸性霧の観測を実施する上での基礎的資料となり,大変意義が大きかった. 霧の観測をおこなうに当たって,より深い研究にするために意見交換をおこない,効率の良い霧収集方法について意見を得ることができた. 霧捕集装置の開発及び作成としては,数種類のFAN回転数,FANの大きさおよび捕集面積の異なる装置を試作し,これを本校屋上に設置して実験をおこなった.具体的にはFANの大きさに関しては4種類,回転数においては6種類,捕集面積においては3種類の装置を試作し実地実験をおこなった.これにより適切なFAN回転数および捕集面積を求めることができた.また,これらの装置は安価かつ軽量に押さえるためにいくつかの材質を用いて試作した.これら一連の実地実験は上空の霧の捕集をおこなう機器の開発の基礎資料を得るものでありであり,重要な実験であった.これらの成果をふまえ,上空の霧を捕集する装置の開発および作成を実施した.上空の霧を捉えるためには係留気球に霧捕集装置をつり下げることになる.よって軽量であることが何よりも肝要である.これに配慮した装置を作成することができ,とても重要な成果を得ることができた.
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