研究概要 |
本研究では釧路湿原の酸性霧の状況を明らかにするために,釧路湿原の南端に位置する釧路市大楽毛において海岸と湿原の両地点で霧の酸性度を観測した.霧の出現を確定する方法としては大楽毛に位置する釧路高専屋上において視程の連続観測を実施した.海岸と湿原の間には大規模な製紙工場があるため,海岸から工場を通って湿原に向かう霧(主に南風)と湿原から工場を通過して海岸に向かう霧(主に北風)に分けて解析した.その結果風向きによる酸性度の差異は明確に現れなかった.酸性度としては北風・南風共にpH3.5程度となることが多かった.
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