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2008 年度 実績報告書

気候変動下における永久凍土流域での融雪洪水

研究課題

研究課題/領域番号 20510031
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

鈴木 和良  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境観測研究センター, サブリーダー (90344308)

研究分担者 馬 燮銚  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, サブリーダー (30344302)
キーワード水循環 / 気候変動 / 洪水 / 自然現象観測・予測
研究概要

融雪洪水予測にとって重要となるプロセスであるが,現段階でモデルに十分反映されていない河川氷と凍結土壌への融雪水浸透の過程をモデル化するために,(1)低温室内で凍土の通気性と,(2)河川氷に関する実験を行った。その結果以下の事が分かった。
(1)凍土実験:通気係数と飽和度の関係について実験を行い,飽和度が大きくなるに従い,通気係数が減少することが分かる。これは,飽和度が高くなると,砂の孔隙を水又は氷が埋めることで,通気性が無くなることを示している。また,-4℃の条件では,砂の中の水は,氷であることが予想される。すなわち,凍土の状態である。凍土と融解した砂の通気係数を比較すると,同じ飽和度であっても,凍土の方が通気性が小さくなった。すなわち,凍土であることにより,通気性を低下させることが分かった。この原因については,現時点では不明である。この原因については,現時点では不明である。今後のさらなる実験データの蓄積により,凍土中での水や空気などの流体の動きのモデル化のため,基礎式の確立やパラメータの決定を行う予定である。
(2)河川氷実験:実験開始してから約24時間後,厚さ65mmの氷を観測された。その後,同じ氷面に積雪ありとなしの二タイプに分けて,氷成長実験を続いた。実験開始後約72時間という最終時点では,氷厚が積雪ありの70mmと積雪なしの120mmをそれぞれ確認した。室温5℃になったから日射装置も稼動したので,融解過程はやや早かった。約18時間で,氷厚70mmの薄い部分が完全に溶けた。今回の室内実験から得られたデータは河川氷の成長及び融解過程の検証データとして使われる。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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