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2010 年度 実績報告書

新規ヒトAPエンドヌクレアーゼの機能

研究課題

研究課題/領域番号 20510047
研究機関東北大学

研究代表者

菅野 新一郎  東北大学, 加齢医学研究所, 講師 (10400417)

キーワードAP endonuclease / PARP1 / base excision repair / single strand break repair
研究概要

ゲノムの安定性は様々なDNA修復機構とチェックポイント機構により維持されている。私は二重鎖切断のDNA修復機構であるnon-homologous end joining(NHEJ)に関わるタンパク質のバイオインフォマティクス解析から新規のDNA修復酵素PALFとCYR domainを発見した。さらに、CYR domainの解析から新規DNA修復酵素APNXを発見した。APNXは線虫からヒトまでよく保存されたタンパク質で、in vitroのアッセイでAP endo/exonuclease活性を示した。また、siRNAによるノックダウンでDNAの一本鎖切断を引き起こすMMSに感受性になることから新規のDNA修復酵素であることがわかった。APNXの安定発現細胞を樹立し、相互作用タンパク質を解析したところAPNXはPARP1とヘテロダイマーを形成していることがわかった。PARP1はDNAの損傷で活性化し塩基除去修復や一本鎖切断修復に必要なDNA修復酵素をDNA損傷部位にリクルートする役割を持っている重要な酵素である。PARP1の活性化にはDNAの二重鎖切断か、ギャップ構造が必要であることが知られている。APNXはDNAのAP siteや一本鎖切断部位にギャップを入れることができることから、PARP1のactivatorとして機能していることが予想された。In vitroでAPNXがPARP1を活性化すること、また、U2OS cellにおいてAPNXのノックダウンでMMSによるPARP1の活性化が著しく阻害されたことから、APNXがPARP1のactivatorとして機能していることが明らかになった。PARP1は抗がん剤のターゲットとして現在精力的に研究されている。PARP1のactivatorのAPNXも抗がん剤のターゲットになりうると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Solution structure of a zinc-finger domain that binds to poly-ADP-ribose2010

    • 著者名/発表者名
      Isogai S, Kanno S, Ariyoshi M, Tochio H, Ito Y, Yasui A, Shirakawa M
    • 雑誌名

      Genes to Cells

      巻: 15 ページ: 101-110

    • 査読あり
  • [学会発表] DUF2228 family-ヒトを含む真核生物の新規AP-endo/exonuclease-の解析2010

    • 著者名/発表者名
      菅野新一郎
    • 学会等名
      分子生物学会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2010-12-07

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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