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2008 年度 実績報告書

溶媒和効果による自己組織化を利用したナノ粒子の調製と砒素除去技術への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20510078
研究機関宮崎大学

研究代表者

大榮 薫  宮崎大学, 工学部, 助教 (00315350)

研究分担者 馬場 由成  宮崎大学, 工学部, 教授 (20039291)
大島 達也  宮崎大学, 工学部, 准教授 (00343335)
キーワードマグネタイト / 環境材料 / ヒ酸イオン / 亜ヒ酸イオン / 吸着 / 高比表面積化 / ナノ粒子 / 極性溶媒
研究概要

金属酸化物の調製法の一つである沈澱法は一般的に水を溶媒として用いている。酸化鉄のように沈殿を形成しやすい金属酸化物はアルカリ溶液を加えることにより、素早く微結晶核を形成し、脱水縮合反応を行いながら、結晶が急激に大きく成長していくために形態制御が難しい。そこで本研究では水にアルコールのような極性有機溶媒を混合した溶液中で沈殿を生成せることにより、結晶核生成および成長速度、結晶成長速度をコントロールすることによって生成物の大表面積化が期待される。今年度は炭素鎖の異なるアルコールを用いてマグネタイトの調製を行い、その砒素除去特性の評価を行った。
調製したマグネタイトのXRDパターンからアルコールの濃度の増加に伴いマグネタイトの結晶性は低下し、Scherrerの式によって得られた結晶子サイズは小さくなることが示され、ナノ粒子が得られた。窒素ガス吸脱着等温線からBET法により得られた比表面積はアルコールの濃度の増加に伴い増大することが示された。この吸脱着等温線がヒステリシスを有していることからBJH法により細孔径分布を求めた。アルコールの濃度の増加に伴い、高い分布を示した細孔径は小さくなり、その細孔径は均一化されることがわかった。
得られたマグネタイトを用いて30℃における砒素の吸着等温線を調べた。As(III)およびAs(V)の飽和吸着量は比表面積の増加に伴い増加することが示された。特にAs(III)に対して高い飽和吸着量が得られた。この結果は比表面積の増加することによりマグネタイト表面に存在するAs(III)およびAs(V)の吸着サイトも増加するためだと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 高表面積マグネタイトの調製と砒素除去特性の評価2009

    • 著者名/発表者名
      大榮薫、大島達也、馬場由成
    • 学会等名
      化学工学会第74年会
    • 発表場所
      横浜国立大学
    • 年月日
      2009-03-18
  • [学会発表] Arsenic Removal from Aqueous solution using magnetite2009

    • 著者名/発表者名
      K. Ohe, T. Oshima, Y. Baba
    • 学会等名
      International congress on productionof safe water (招待講演)
    • 発表場所
      トルコ イズミール市Izmir Art Center
    • 年月日
      2009-01-22
  • [学会発表] 高比表面積を有するマグネタイトを用いたAs (III)およびAs (V)の吸着2008

    • 著者名/発表者名
      大榮薫、大島達也、馬場由成
    • 学会等名
      第24回日本イオン交換研究発表会
    • 発表場所
      上智大学
    • 年月日
      2008-10-12

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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