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2008 年度 実績報告書

アスベストの塩を用いた低温分解の分解過程の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20510082
研究機関群馬工業高等専門学校

研究代表者

藤重 昌生  群馬工業高等専門学校, 物質工学科, 助教 (70218999)

研究分担者 小島 昭  群馬工業高等専門学校, 物質工学科, 特任教授 (40042593)
キーワードアスベストの低温分解 / アスベストの非繊維化 / アスベストの無害化
研究概要

1. アスベスト繊維の低温分解
アスベストの低温分解実験は焼成温度、焼成時間(昇温時間と保持時間の短縮)、および低温分解の特徴の塩添加量を変えて行った。以前は、アスベストが非繊維化するかのみに焦点が当てられていたが、本実験では分解条件を変更することでアスベスト残存量が異なることが分かった。このことから、アスベスト繊維の分解速度に及ぼす因子が評価できる可能性が出てき。20年度は、繊維系の太いスレート材切り粉を用いたため砂利由来と思われる石英質粒子などが残存し、正確なアスベスト由来成分を定量的に評価することが出来なかった。このため、引き続き不純物を含まないアスベスト-炭酸カルシウム-塩化カルシウムの系で検討、比較する。
2. アスベストブロックへのCaCO_3-CaO-CaCl_2融体浸透の様子をデジタル顕微鏡(×400,×2000倍)で観察
a) アスベスト(クリソタイル)の分析用標準試料(太さ10μm以上)の分解を試みた。
b) クリソタイルと同時に、多種アスベストが分解可能か同様に分析用標準試料を用いて比較した。繊維の外観が剣のようで鋭いクロシドライトの処理試料以外は、繊維の残骸が認められなかった。クロシドライトについても、非常に太い繊維が時たま見られるのみであったが、わずかに構造と分解速度に差が認められた。しかし、分析用の破砕試料中からは認められなかった。焼成試料だけでなく、カルシウム成分を除去しアスベスト由来繊維を濃縮する酢酸処理による残滓を含めた生成物のSEM観察が進行中である。現在の建材中のアスベスト分析法(JIS)は、位相差顕微鏡によるスクリーニングと粉末X線回折法による定量法であるが、加熱により結晶構造が変化していることもあり、位相差顕微鏡ではアスベストは検出されなかった。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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