研究課題/領域番号 |
20510086
|
研究機関 | 宇部工業高等専門学校 |
研究代表者 |
山崎 博人 独立行政法人国立高等専門学校機構宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (20300618)
|
研究分担者 |
竹内 正美 独立行政法人国立高等専門学校機構宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (30043889)
伊藤 太二 独立行政法人国立高等専門学校機構宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (60343109)
|
キーワード | 環境技術 / 環境材料 |
研究概要 |
余剰汚泥発生量の極めて少ない新型活性汚泥法について、密封型反応槽と沈降分離槽から構成される活性汚泥処理装置を構築してその最適培養条件を決定した。さらに、微生物群の分類・同定の一部を行った。以下、それぞれの検討結果を報告する。 1.最適培養条件の決定 容積3Lの曝気槽および2Lの分離槽を有する活性汚泥装置に、スキムミルクを主成分とした模擬排水を1日6Lを投入し、純酸素曝気によってDO濃度を10〜24mg/L付近に調製し汚泥濃度を測定した。その結果、汚泥濃度は、12mg/L以下では約3500mg/Lであったが、17mg/L以上では200mg/Lに減少した。その際の水質処理能力はいずれのDO濃度においても、95%以上の高除去率であった。さらに、窒素:酸素を1:4で混合した曝気により同様の実験を試みたところ、純酸素曝気と同様の結果を示した。したがって、安価な圧縮空気曝気の利用が示唆できた。 2.微生物群の同定 高DO濃度における微生物群がどのようなものか、6S-rRNA遺伝子を対象とするPCR-DGGE法などの遺伝子工学的手法を用いて、その菌種の構成を調べた。調査対象として、DO濃度1.7mg/L、10.2mg/Lおよび16.7mg/Lにおける生育微生物について行ったところ、いずれの微生物も異なる種であり、特に16.7mg/Lに生育していたDesulfotalea XXXなどは、異化率の高い微生物と考えられた。 今後は、異化率の高い微生物を優先的に増殖させる操作条件、あるいは低DO条件で成育する微生物の抑制条件の検討が必要と考える。さらに、より密封度の高い曝気を用いた実験も必要である。
|