電子溜め機能を持つナノサイズクラスター金属錯体の有機化学的修飾による高機能化

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20510093
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: ナノ構造科学
• 研究機関: 埼玉大学
• 研究代表者: 藤原 隆司 埼玉大学, 科学分析支援センター, 准教授 (70280914)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 構造・機能材料 / ナノ材料 / 錯体化学 / 有機化学 / ナノクラスター

研究概要

種々の新規な中心金属イオンと双性イオン型配位子を組み合わせたナノサイズクラスター金属錯体の合成を行った。得られた錯体の構造解析などを行い,さらにクラスター錯体を有機化学的手法を用いる化学修飾を試みた。反応によって得られた化合物の溶液内と固体での電気化学的性質から酸化還元特性を明らかにし,また電解生成物の紫外可視吸収の測定などを行い,固体状態や溶存状態の構造についての知見を得た。

研究成果

• [雑誌論文] Ferromagnetic Spin Ladder System : Stack of Chlorido-Bridged Dinuclear Copper(II) Complexes with 2-Methylisothiazol-3(2H)-one (2011)
  • 著者名/発表者名: Kato Masaru ; Hida Kazuo ; Fujihara Takashi ; Nagasawa Akira
  • 雑誌名: European J.of Inorg.Chem. 28 ページ: 495-502
• [雑誌論文] Atropisomerism of the 1,3-cyclohexadiene Derivatives Induced by Steric Congestion (2010)
  • 著者名/発表者名: Nakayama Juzo ; Iguchi Kazuki ; Fujihara Takashi
  • 雑誌名: Phosphorus, Sulfur and Silicon and the Related Elements 185 ページ: 1131-1141
• [雑誌論文] Preparation of some new bicyclic compounds of sulfur (2009)
  • 著者名/発表者名: Osawa Yuta ; Aoki Masami ; Sato Ohki ; Fujihara, Takashi ; Nakayama Juzo
  • 雑誌名: Journal of Sulfur Chemistry 30 ページ: 270-277
• [雑誌論文] Group 12 metal complexes with inner-salt, bis(N,N-disubstituted amino)carbenium-dithiocarboxylate.Asymmetric stretching vibration of thiocarboxylate and reduction potential as probes for the coordination mode (2009)
  • 著者名/発表者名: Sugaya Tomoaki ; Fujihara Takashi ; Nagasawa Akira ; Unoura Kei
  • 雑誌名: Inorganica Chimica Acta 362 ページ: 4813-4822
• [雑誌論文] Linkage isomerism of pentaammine-(dimethylsulfoxide) ruthenium(II/III) complexes : a theoretical study (2008)
  • 著者名/発表者名: M.Kato, T.Fujihara, T.Takayanagi, A.Nagasawa
  • 雑誌名: Inorg.Chim.Acta 362 ページ: 1199-1203
• [雑誌論文] Synthesis and phase structures of novel-acceptor discotic liquid crystalline compounds having a pyrenedionecore. (2008)
  • 著者名/発表者名: M.Yasutake, T.Fujihara, A.Nagasawa, K.Moriya, T.Hirose
  • 雑誌名: European J.of Org.Chem. 28 ページ: 4120-4125
• [雑誌論文] Anion Influence on Coordination Polymer Structures of Silver(I) Complexes with 2-Methylisothiazol-3(2H)-one (2008)
  • 著者名/発表者名: M.Kato, T.Fujihara, A.Nagasawa
  • 雑誌名: CrystEngComm. 10 ページ: 1460-1466
• [学会発表] オキシド-カルボキシラト架橋ルテニウム(III)二核錯体のオキシドのトランス部位でのピリジン誘導体の置換速度と反応機構 (2011)
  • 著者名/発表者名: 井戸洋平・永澤明・藤原隆司
  • 学会等名: 日本化学会・第91春季年会(2011)
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] スルフィド配位ニオブ(III)およびタンタル(III)二核錯体触媒によるアルキン環化三量化の位置選択性に及ぼす溶媒と温度の影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 松浦正俊・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 日本化学会・第91春季年会(2011)
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] 硫黄配位双性イオン型ビス(ジイソプロピルアミノ)カルベニウムジチオカルボキシラートを配位子とする11族金属錯体の構造と性質 (2011)
  • 著者名/発表者名: 堀洋一・菅谷知明・永澤明・藤原隆司
  • 学会等名: 日本化学会・第91春季年会(2011)
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] Kinetics and mechanism of trans-to-oxo ligand substitution in the oxo-carboxylate triply bridged diruthenium(III) complex. (2010)
  • 著者名/発表者名: Y.Ido ; K.Sakaguchi ; M.Tasei ; S.Minami ; T.Fujihara ; A.Nagasawa
  • 学会等名: 2010環太平洋国際化学会議
  • 発表場所: ハワイ(ホノルル)
  • 年月日: 2010-12-19
• [学会発表] Syntheses, molecular structures and electrochemical properties of mono- and dinuclear nickel(II) complexes with 2,5-diamino-1,4-benzoquionediimines (2010)
  • 著者名/発表者名: K.Ohno ; T.Fujihara ; A.Nagasawa
  • 学会等名: 2010環太平洋国際化学会議
  • 発表場所: ハワイ(ホノルル)
  • 年月日: 2010-12-19
• [学会発表] The First Observation of a Spin-Crossover Phenomenon as a FeII-S6 Type Complexes with a Zwitterionic Ligands, Bis(N,N'-diethylamino) carbenium-dithiocarboxylate (2010)
  • 著者名/発表者名: Sugaya Tomoaki・Naka Takashi・Furubayashi Takao・Isago Hiroaki・Matsushita Akiyuki・Fujihara Takashi・Nagasawa Akira
  • 学会等名: 60th Anniversary Conference on Coordination Chemistry inOsaka, Japan
  • 発表場所: 大阪国際交流センター
  • 年月日: 2010-09-27
• [学会発表] β-ジケトナト類を配位子とするケイ素(IV),およびゲルマニウム(IV)錯体の合成と発光挙動 (2010)
  • 著者名/発表者名: 菅谷知明・藤原隆司・上野文雄・永澤明
  • 学会等名: 第60回錯体化学討論会
  • 発表場所: 大阪国際交流センター
  • 年月日: 2010-09-27
• [学会発表] オキソ-ジカルボキシラト架橋ルテニウム二核錯体の溶液内における酸塩基反応挙動 (2010)
  • 著者名/発表者名: 井戸洋平・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第60回錯体化学討論会
  • 発表場所: 大阪国際交流センター
  • 年月日: 2010-09-27
• [学会発表] 2,5-ジアミノ-1,4-ベンゾキノンジイミンを配位子とした遷移金属錯体の合成とその構造および物性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 大野桂史・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第60回錯体化学討論会
  • 発表場所: 大阪国際交流センター
  • 年月日: 2010-09-27
• [学会発表] ルイス塩基としてのオキソ-カルボキシラト架橋ルテニウム二核錯体とルイス酸の反応 (2010)
  • 著者名/発表者名: 井戸洋平・永澤明・藤原隆司
  • 学会等名: 第90春季年会(2010)
  • 発表場所: 近畿大学本部キャンパス
  • 年月日: 2010-03-28
• [学会発表] 硫黄単座配位子をもつタンタル二核錯体の合成とアルキン環化三量化触媒機能 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松浦正俊・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第90春季年会(2010),第90 春季年会(2010)
  • 発表場所: 近畿大学本部キャンパス
  • 年月日: 2010-03-28
• [学会発表] 2-メチルイソチアゾール-3(2H)-オンを両座配位子としたルテニウム錯体の溶液内酸化還元挙動の解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 加藤優・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第59回錯体化学討論会
  • 発表場所: 長崎大学
  • 年月日: 2009-09-25
• [学会発表] オキソ中心カルボン酸架橋遷移金属三核錯体の多量体の合成と機能 (2009)
  • 著者名/発表者名: 横山満里・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第59回錯体化学討論会
  • 発表場所: 長崎大学
  • 年月日: 2009-09-25
• [学会発表] 芳香族性を有する新規な分子内塩型ジチオカルボキシラートとその金(I)錯体の合成,構造,および性質 (2009)
  • 著者名/発表者名: 齋藤昇・菅谷知明・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第89春季年会
  • 発表場所: 日本大学船橋キャンパス
  • 年月日: 2009-03-28
• [学会発表] 分子内塩型ジチオカルボキシラートを配位子とするFe(II)錯体の合成とそのスピンクロスオーバー挙動 (2008)
  • 著者名/発表者名: 菅谷知明・藤原隆司・永澤明・名嘉節・古林孝夫・砂金宏明・松下明行
  • 学会等名: 第59回錯体化学討論会(第58回錯体化学討論会)
  • 発表場所: 長崎大学 金沢大学
  • 年月日: 20080920,20090925
• [学会発表] μ-オキソ-ジ(μ-アセタト)ジルテニウム(III)錯体トランス位における置換速度と反応機構 (2008)
  • 著者名/発表者名: 井戸洋平・南卓・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第58回錯体化学討論会
  • 発表場所: 金沢大学
  • 年月日: 2008-09-21
• [学会発表] カルボン酸イオン架橋コバルト(III)三核錯体の合成とターミナル位の単座配位子置換反応 (2008)
  • 著者名/発表者名: 横山満里・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第58回錯体化学討論会
  • 発表場所: 金沢大学
  • 年月日: 2008-09-21
• [学会発表] トリス(ニオキシム)コバルトを骨格とする籠状錯体の合成と性質 (2008)
  • 著者名/発表者名: 等々力美穂・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第58回錯体化学討論会
  • 発表場所: 金沢大学
  • 年月日: 2008-09-20
• [学会発表] 硫黄配位の環状有機単座配位子を持つ新規ニオブおよびタンタル二核錯体の合成と性質 (2008)
  • 著者名/発表者名: 松浦正俊・掛谷政輝・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第58回錯体化学討論会
  • 発表場所: 金沢大学
  • 年月日: 2008-09-20
• [学会発表] 分子内塩型ジチオカルボキシラートを配位子とする6族金属錯体の合成と性質 (2008)
  • 著者名/発表者名: 菅谷知明・大庭剛・齋史哉・眞嶋茂・鵜浦啓・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第58回錯体化学討論会
  • 発表場所: 金沢大学
  • 年月日: 2008-09-20
• [学会発表] 2-メチルイソチアゾール3(2H)-オンを両座配位子としたルテニウム錯体の溶液内での酸化還元誘起結合異性化 (2008)
  • 著者名/発表者名: 加藤優・藤原隆司・永澤明
  • 学会等名: 第58回錯体化学討論会
  • 発表場所: 金沢大学
  • 年月日: 2008-09-20
• [備考] ホームページ等