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2008 年度 実績報告書

株式市場における注文フローの実証研究と暴騰暴落のメカニズムの探求

研究課題

研究課題/領域番号 20510153
研究機関福山平成大学

研究代表者

増川 純一  福山平成大学, 経営学部, 教授 (30199690)

キーワード株式市場 / 暴騰暴落 / 連続ダブルオークション / オープンマーケット / 実証研究 / 乱数行列理論 / ミクロモデル / マルチファクターモデル
研究概要

理論的には、株式市場、外国為替市場などの時々刻々と価格が変動するような、連続ダブルオークション方式のオープンマーケットにおける暴騰や暴落のメカニズムを、複雑系という視点から解明すること、経済学的応用としては、中央銀行も含む金融機関のリスク管理技術の一つとして、金融資産の暴騰暴落の兆候を事前に察知し、可能な限り早い時期に必要な対策を準備、実施出来るようにする為の、市場リスクの予測指標とそのモニタリング手法を開発することを目標として研究を行った。今年度は、株式市場に的を絞った、全約定、全注文データの詳細な実証分析、特に、サブプライム問題の波及によって世界中のマーケットが株価の急激な変動を経験した時期を含む、2007年5月〜2008年7月のロンドン証券取引所のRebuild order bookの分析を行った。成果としては、株価変動の銘柄間の相関をランダム行列理論などを用いて調べることにより、株価変動の時系列から得られる銘柄間の相関行列の最大固有値は、市場の外部刺激あるいは内部揺らぎへの感受率の指標であり、新たな市場リスクの表現となり得ることを見出した。また、市場の相関構造(グループ構造)とその経時的変化をクリアに観測することに成功し、価格変動の現象論的なマルチファクターモデルを構築した。今後は、株価の変動と市場参加者の行動をリンクするミクロモデルの構築し、市場参加者の協調行動が、個々の市場参加者のどのような行動様式によってもたらされ、どのような過程を通して強化されるのかを探りたい。これらの成果は国内外の学会、ワークショップなどで発表した。現在、専門誌への論文を執筆中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 その他 0

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 株式市場における銘柄間の相関構造と市場リスク2008

    • 著者名/発表者名
      増川純一
    • 学会等名
      日本物理学会2008年秋季大会
    • 発表場所
      岩手大学
    • 年月日
      2008-09-23
  • [学会発表] Cross-correlations in stock markets as the indices of market risk

    • 著者名/発表者名
      Jun-ichi Maskawa
    • 学会等名
      International Workshop on Challenges and Visions in the Social Sciences
    • 発表場所
      ETH Zurich
    • 年月日
      00000818-00000823
  • [学会発表] Cross-correlations in stock markets as the indices of market risk0

    • 著者名/発表者名
      Jun-ichi Maskawa
    • 学会等名
      Tokyo tech-Hitotsubashi Interdisciplinary Conference
    • 発表場所
      Tokyo Institute of Technology
    • 年月日
      00000303

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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