本研究では、身体障害者などが地下鉄駅を利用する場合のバリアフリー情報をその場で、いつでもどこでも誰でも入手できる情報環境の構築を行う。駅などの平面図等を含んだイメージ情報も携帯情報端末に送信することが可能となり、障害者などの利便性は格段に向上する。 携帯情報端末でリアルタイム性、利便性を重視しており、現在の自宅のPCで事前に確認する方法と一線を画しており、そうした取り組みは先駆性に富んでいる。また、地下鉄駅の閉域空間で自分の位置確認を簡易に行えるシステムの提案を行うことから、本研究は独創性も富んでいる。本研究では、システム開発を通信事業者の協力を得て行い、実利用を目指すことを目的とする。 本年度は、地下鉄利用の現状を把握することを目的として、以下の調査研究を実施した。(1)鉄道事業者Webページの調査(10地下鉄事業者) 鉄道事業者がPC向けに運用するWebページの中でバリアフリー情報の記述の現状と問題点を整理した。 (2)障害者等へのアンケート調査(ニーズと課題の把握) 地下鉄を利用する障害者等に向け、バリアフリー情報の利用状況や利用に当たっての問題点を明らかにし、システム構築に反映させる。200名に配付し、有効回収数は51であった。今後、詳細な分析を実施する。
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