(1)ピエゾケーブルを利用した変位計の開発と橋梁モデルへの取り付けによる実用化 H22年度の計画に、ピエゾケーブルの弾性範囲を利用して、変位測定センサーを試作開発することとある。H22年度で実際に試作センサを製作することができた。この試作センサーを、橋梁のモデル橋桁部(実験装置製作)に取り付けて、梁のずれ(=変位)量を計測し、その精度も実験で調べることができた。 以上の成果は、H23年1月に開催された財団法人日本非破壊検査協会主催の第42回応力・ひずみ測定と強度評価シンポジウムで発表した。研究発表は、高専の専攻科学生が行い、新進賞(30歳以下の発表者に与えられる優秀発表賞)を受賞した。 (2)ピエゾケーブルを利用したひずみ測定法の開発 ピエゾケーブルを利用して、構造部材のひずみ測定をすることを開発した。ピエゾケーブル素線を利用した一種のゲージ長の長い「ひずみゲージ」と考える事ができる。実際に鋼板に取り付けひずみ測定を行った。この研究は、学会誌「非破壊検査」に論文として掲載された。 (3)ピエゾフィルムを利用したひずみ測定法の開発 本研究により、超高入力インピーダンス表面電位計を使用することにより、高分子系ピエゾフィルムで従来できなかった静ひずみ測定ができるようになった。このことは、電源がない現場でも、フィルムを貼付けるだけで上記電位計のプルーブを接触するだけでひずみ測定ができることを意味する。
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