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2009 年度 実績報告書

オルガネラに局在する植物核tRNAスプライシング酵素の新規機能の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20510186
研究機関島根大学

研究代表者

赤間 一仁  島根大学, 生物資源科学部, 准教授 (50252896)

キーワード遺伝子 / tRNA / インロン / スプライシング / オルガネラ / tRNAリガーゼ
研究概要

植物ではtRNA^<Tyr>とtRNA^<Met-e>をコードする核遺伝子がイントロンにより分断されている。tRNAスプライシング機構は境界部位の切断とエクソンの連結が酵素タンパク質により協調的になされる。tRNAスプライシング酵素はオルガネラにも局在することから、オルガネラで何らかの機能を担っているものと推察される。平成21年度では連結反応に関わるtRNAリガーゼの葉緑体での機能解析に的を絞って研究を進めた。シロイヌナズナのtRNAリガーゼをコードする遺伝子(AtRL)を鋳型にして試験管内突然変異法により、1)核移行シグナル(NLS)の除去(ΔNLS)、2)リガーゼドメインの保存された触媒アミノ酸残基の置換(K152AまたはE326A)を行い、これらの組み合わせから各種変異遺伝子を構築した(AtRL ΔNLS, AtRL-K152A, AtRL-E326A, AtRLΔNLS-K152A, AtRLΔNLS-E326A)。これらを構成的に発現する組換え体(タバコ、イネ,` シロイヌナズナ)の作出をほぼ完了した。これと平行して、各種ストレスを生物に暴露することで、特定の細胞質tRNAの切断が起こり、tRNAリガーゼがその修復に関与する可能性が示唆されている。これらの報告を踏まえて、野生型タバコとタバコ培養細胞BY-2に酸化的ストレス(10mM過酸化水素)を一定時間暴露後に、破砕した組織から全tRNAを抽出し、変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によりRNAをサイズ分画し、細胞質tRNA及び葉緑体tRNAに特異的なRNAプローブ(細胞質tRNA : 18種、葉緑体tRNA : 28種)を用いてそれぞれのtRNAを検出した。その結果、酸化的なストレスにより細胞質tRNAでは特異的な切断が観察されたものが2種、発現パターンの増減が見られたものが3種見出された。一方、葉緑体tRNAは用いた条件では有意な切断は見出されなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 植物tRNAリガーゼの生体内機能2010

    • 著者名/発表者名
      赤間一仁、Hildburg Beier
    • 学会等名
      第51回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      熊本大学(熊本市)
    • 年月日
      2010-03-18
  • [学会発表] Functional analysis of plant precursor tRNA splicing enzymes that are targeted to multiple cellular compartments2009

    • 著者名/発表者名
      Kazuhito Akama, Hildburg Beier
    • 学会等名
      9^<th> International Congress on Plant Molecular Biology
    • 発表場所
      St.Louis, Missouri, USA
    • 年月日
      2009-11-28
  • [図書] ノーベル賞の生命科学入門RNAが拓く新世界2009

    • 著者名/発表者名
      赤間一仁
    • 総ページ数
      190
    • 出版者
      講談社
  • [備考]

    • URL

      http://www.ipc.shimane-u.ac.jp/akama-lab/achievement.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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