本年度は、まず、昨年度の研究成果の刊行への作業を行った。その成果は2010年8月に受諾され、2011年4月刊行予定の『アジア経済』に論文(下記項目11に記載)として出版される予定である。 また本年度より、よりマクロな視点から公共圏にアプローチする研究に着手したが、本年度は研究代表者が研究協力者として所属する東北大学グローバルCOEプログラム「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」と合同で、国際ワークショップ"Dynamism of Gender Politics in Contemporary Muslim Societies"を主催し、トルコとイランから研究者を招へいし、ジェンダーと国際ジェンダーレジームの相互作用を歴史的、制度的に比較する研究会を実現した。この成果の一部は上記グローバルCOEプログラムの査読付き英文ジャーナル(下記項目11に記載)に掲載された。また、その翻訳が2011年度に同和文ジャーナルにも掲載予定である。 この他、主権国家・国民国家的アイデンティティの公共圏と国際的公共圏の交わる次元に焦点を当て、トルコの民主化改革の流れの中でのジェンダーをめぐる政策や議論を調査する目的で、2週間の現地調査を実施し、NGOや政府当局者らにインタビュー調査を行った。
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