研究課題
平成21年度の主たる研究活動は、エチオピアでの調査の実施、および、論文発表2件である。エチオピアではバンナの村落の移動を確認した。例年になく干ばつが深刻であり、短期間の滞在では計画通りの調査を実施することは難しかった。調査は主として住民の水資源管理と放牧ルートの捕捉を中心に行った。発表した論文のうち、Nilo-Ethiopian Studie(日本ナイル・エチオピア学会)に掲載された論文「Situating the Banna:An Ethnographic Description of Ethnic Identification」(2009)では、本研究の中心的課題である民族関係を、民族の理念的領域、クラン名分布、敵対/友好関係を整理することで提示した。イギリスのBerghahn Booksから出版されたChanging Identifications and Alliances in North-east Africa::VOLUME I:Ethiopia and Kenya.(Gunther Schlee and Elizabeth Watson編集)に掲載された論文「Resistance and Bravery:On Social Meanings of Guns in Southwest Ethiopia.」(2009)では、本研究の中心課題である民族紛争を、主として小火器(銃器)の流入から歴史的に跡づけた。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)
Nilo-Ethiopian Studies 13
ページ: 47-62
)Changing Identifications and Alliances in North-east Africa :: VOLUME I : E thiopia and Kenya.(第2章「Resistance and Bravery : On Social Meanings of Guns in Southwest Ethiopia」を担当(Oxford : Berghahn Books.)
ページ: 260(担当箇所53-75)