研究概要 |
(1)古典論理以外の非標準論理、とりわけ、部分構造論理の法則が適用されるような領域は、われわれの活動のおよぶ範囲に、実際にあるのだろうか。これが当該科研の基本問題意識である。そのような領域があるとしたら、どのような意味で、部分構造論理の法則がその領域に応用されている、といえるのか。本研究の遂行において、論理学、哲学、計算機数理、量子力学の基礎、宇宙物理の研究者がそれぞれの分野の最先端の知見をもとに、密接な討議によりこれらの問いへの答えを探究する。 (2)上述の問題意識をもとに、探究する研究課題の概要は以下のものである。宇宙方程式の特殊解(デーデル解)の観測データによる否定とゲーデル実在論の関係(羽部朝男、中戸川孝治)。指数関数的解の端緒となる段階の累層的構造と量子搖動の論理(田中一)。古典論と量子論の関係が示唆する累層性と、不完全性定理から導かれる階層性のあいだの類似性(長田博泰、中戸川孝治、田中一)。C^*代数、作用素環、非可換幾何(新井朝雄、白旗優)、Residuated Lattice, MonoidalCategory, the Derived Categories of Coherent Sheaves(白旗、中戸川)
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