(1)星野英紀ほか(編)『宗教学事典』(2010年、丸善株式会社)のうち、「神義論」の項目を分担執筆した。 (2)マックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の新しい邦訳、中山元訳(2010年、日経BP社)を読み、その翻訳の適否を検討した。 (3)ニーチェの『ツァラトゥストラはこう語った』を読み、とくにその「同情」論・「復讐」論・イエス論などについて分析した。ウェーバー思想との関係についても考察した。 (4)2010年11月22日、いわき明星大学でおこなわれた第3回日本-ドイツ社会学会にて、「ニーチェからウェーバーへ-「ルサンティマン」説をめぐって」と題する報告をし、ディスカッションした。ドイツ語版の原稿"Von Friedrich Nietzsche zu Max Weber:Wie hat Weber explizit und implizit auf Nietzsches Theorie des Ressentiments reagiert?"も用意した。 (5)2010年3月15日より30日まで、ドイツのカッセル大学に滞在し、連日Johannes Weiss教授に研究上のアドバイスをいただいた。3月22日には、ミュンヘンのバイエルン学術協会に赴き、Edith Hanke博士のもとでウェーバーの蔵書を閲覧した。昨年度にひきつづき、ジンメルの『ショーペンハウアーとニーチェ』第一章へのウェーバーの書き込みを調査した。 (6)今夏の出版に向けて、『ウェーバーの倫理思想-比較宗教社会学に込められた倫理観』(未来社)の仕上げにかかっている。
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