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2008 年度 実績報告書

20世紀の形而上学(ハイデガー、ウィトゲンシュタイン、アインシュタイン)

研究課題

研究課題/領域番号 20520021
研究機関九州大学

研究代表者

細川 亮一  九州大学, 人文科学研究院, 教授 (10091208)

キーワード形而上学 / 存在論 / 神学 / 範例的存在者
研究概要

「20世紀の形而上学(ハイデガー、ウィトゲンシュタイン、アインシュタイン)」を解明するために、まずハイデガーから出発して、「形而上学」の意味を確定した。プラトン『国家』、アリストテレス『形而上学』、そしてカント『純粋理性批判』の解釈を通して、形而上学が「自然学を超えて」と「存在論-神学の二重性」という二つの基本的な意味をもっている。
『存在と時間』は「存在論-神学」としての形而上学への一つの応答である。このテーゼを証明するために、1922年に書かれた「ナトルプ報告」(GA62,2005)、1924年夏学期講義『アリストテレス哲学の根本概念』(GA18,2002)、『存在と時間』の原型とされる1924年の論文『時間の概念』(GA64,2004)、そして『存在と時間』の執筆と平行してなされた1926/27年講義『トマス・アキナスからカントまでの哲学の歴史』(GA23,2006)を詳細に検討した。この検討を通して、『存在と時間』がアリストテレス哲学との格闘によって可能となったことを示した。その格闘はアリストテレス形而上学の二重性を範例的存在者の解釈によって存在論へ一元化することにおいて頂点に達する。これによって基礎的存在論の理念が成立するが、それは『存在と時間』が「存在論-神学」としての形而上学への一つの応答であることを示している。このことは、未刊の第三編「時間と存在」には三つのヴァージョンがあること、『存在と時間』が大幅に書き換えられたことの意味、存在論の範例的存在者と存在者的基礎との異同によって、確証された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] コペルニクス的転回2009

    • 著者名/発表者名
      細川亮一
    • 雑誌名

      哲学年報 68

      ページ: 73-107

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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