研究課題
平成22年度の研究実績は下記の通り。1. 予防原則及びリスク論の哲学・倫理学的研究および事例研究(1)研究代表者屋良は、予防原則を医療現場へ適用するための集団的意思決定モデルを構築した。特に、コンセンサス・ビルディングとメディエーションの技法の研究を行った。また、事例研究として薬害エイズ事件の被害患者への面接調査を行った。(2)蔵田は、応用倫理学およびリスク論を広範な観点から検討し、また事例研究で遺伝子組換え農作物の「安全性」に関する現在の論調を批判的に分析した。(3)本田は、人工物が市場に流通する際のリスクを分析することによって、科学技術のリスクを市場経済の仕組みの中で論じるための議論の枠組みを提示した。2. リスク教育のための基礎研究(1) 金光は、現状の技術者倫理教育で用いられている方法論、および技術者倫理で重要視される「公衆の安全」をめぐる議論を検討した。3. 科研費によって予防原則研究会を2度開催した(9月12日、3月5日)。また、はばたき福祉事業団の理事長を講師に招き、講演会を行った。4. 研究プロジェクトの最終年度として、3年間の研究活動をまとめた研究活動記録と論文集『予防原則とリスクコミュニケーションを軸とした科学技術倫理学の基礎研究研究成果報告書』を発行した。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (10件) 備考 (3件)
Sustainability Science : A Multidisciplinary Approach(Hiroshi Komiyama, Kazuhiko Takeuchi, Hideaki Shiroyama, Takashi Mino(eds))(United Nations University Press)
ページ: 190-203
Designing our Future : Local Perspectives on Bioproduction, Ecosystems and Humanity(Mitsuru Osaki, Ademola K.Braimoh, Kenichi Nakagami(eds))(United Nations University Press)
ページ: 284-87
応用哲学を学ぶ人のために(戸田山和久・出口康夫編)(世界思想社)
ページ: 183-195
ビジネス倫理読本-理論と教育の第一歩(中谷常二編著)(晃洋書房)
巻: (出版予定)
社会科学(同志社大学人文科学研究所)
巻: 第91号(印刷中)
Journal of Philosophy and Ethics in Health Care and Medicine, Japanese Association for Philosophical and Ethical Researches in Medicine
巻: No.5(In printing)
新版増補 生命倫理事典(近藤 中里, 盛永, 酒井, 森下編)(太陽出版)
ページ: 19-20
http://jglobal.jst.go.jp/detail.php?JGLOBAL_ID=200901095090459758&t=1&d=1&q=6000014122
http://www.nagano-nurs.ac.jp/usr-bin/nagano-nurs/search/searchTable.cgi
http://www.ne.jp/asahi/philo-ethica/tmyr/