研究概要 |
研究代表者は今回の研究課題「スペイン植民地における魔術師・魔女狩りに関する研究」で、従来の先行研究や自らの研究成果を含めて、現在個別に取り組んでいる植民地時代ペルーのカハタンボ地域の史料の邦訳や、スペイン植民地全般の異端審問関連史料の邦訳、研究の整理、発表を徐々に行っている。それにより、ヨーロッパにおける魔女狩り研究だけでは見えてこない新大陸独自の様相が見えてくるのではないかと期待される。 平成23年度は、スペイン、マドリッドにある国立古文書館、及び、国立図書館にて、主にペルー副王領の異端審問に関する先行研究の整理を行い、関連史料を収集した。また、メキシコシティにある国立古文書館にて、メキシコ副王領の異端審問に関する先行研究の整理や、メキシコにおける異端審問史料の収集、及び研究分析を行った。 (1)スペインの異端審問に関する先行研究の整理(継続) (2)植民地期メキシコとペルーにおける宗教・文化接触に関する先行研究の整理(継続) (3)植民地期メキシコに関するフランシスコ会派の修道士たちの先住民改宗に関する研究の整理と分析 Georges Baudot ed.,Translated by Bernard R.Ortiz de Montellano and Thelma Ortiz de Montellano,Utopia and History in Mexico;The First Chronicles of Mexican Civilization 1520-1569,University Press of Colorado,1995.(継続) (4)植民地期ペルーの偶像崇拝・魔術撲滅巡察史料の翻訳及び研究:史料Juan Carlos Garcia Cabrera編の邦訳及び研究Ofensas a Dios:Causas de idolatrias y hechicerias Cajatambo,Siglos XVII-XIX(Centro de Estudios regionales andinos"Bartolome de la casas",1994)(継続) (5)2011年9月から10月の2ヶ月間、スペイン、メキシコの古文書館で新たな資料収集及び分析を行った。
|