研究概要 |
1,香港・及び広州市での戦争遺跡や戦争記念館、さらに歴史博物館等の調査を行った。また、北京抗日記念館・天津の強制連行記念館を再訪した。 個別には調査が蓄積されてきているが、具体的な成果として発表するには到っていない。 2,従来型の思想史研究として、戦後思想の重要な位置を占める丸山真男や竹内好などの思想家6名を担当し、子安宣邦編『日本思想史の30冊』を発行した。また、戦後日本文化論として「ナショナリズムと「日本文化」論-「文化」の境界を越えるために」を学科で出版した『国境の歴史文化』に掲載した。 3,予定通り、1930年代の雑誌『改造』の日中関係関連記事を集中的に読み進めると同時に、30年代の思想家のテクストを初めて読んだり、読み直したりする機会を得た。遅いのだが、戦後の日中間のナショナリズムを見当する上での基礎的な研究を行うことができた。
|