文献でのみ知られる魏晋南北朝時代の隆盛を誇った絵画史を、近年次々と発見されている墳墓壁画の整理・研究を通して再構築するのが、本課題の目的である。 具体的には、北朝の鮮卑系を中心とする墳墓壁画を調査し、その主題・様式を分析して、まず北朝絵画作品の実像に迫り、文献に記述されている作品との整合性を検証する。 そのために、 ・研究代表者(河野道房):研究の進行主体、責任者;出土絵画全般の研究 ・連携研究者1(王衛明):(1)中国の出土品に関する情報提供、(2)中国仏教美術、仏教絵画方面の情報提供および研究分担 ・連携研究者2(下野健児):(3)出土墓誌銘等の釈文、読解の補助、(4)出土文書の年代・流派鑑定 ・研究協力者(大学院生数名):調査補助(計測、撮影等)および資料や文献の整理・情報入力 という分担体制で調査・研究にあたる。具体的には、 ・平成20年度:河北、山西省、特に太原市付近所在の墳墓壁画を調査 ・平成21年度:河北、山西の続き ・平成22年度:陝西省、特に西安周辺 ・平成23年度:甘肅省 ・平成24年度:調査の整理、報告書作成 という計画で調査を行い、同時に必要な文献・図版資料を収集・整理する。 ・平成24年度:調査の整理、報告書作成 という計画で調査を行い、同時に必要な文献・図版資料を収集・整理する。
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