本研究は、アメリカ実験音楽および前衛音楽の展開において重要な役割を果たしたデイヴィッド・チューダー(1926~1996)の活動を、資料調査によって実証的に跡づけ、それに基づき彼の演奏実践の実態と思想を解明することを目的とする。 (1)一次資料の調査 ロサンゼルスのゲッティ研究所が所蔵するDavid Tudor Papersを中心に、プログラム、楽譜、書簡、メモ類等を調査し、それらの資料の分析、解読をおこなう。 (2)二次資料の収集 チューダーの著述やインタビュー、チューダーに関する研究論文等、演奏会評をはじめ、ニューヨーク前衛芸術運動全般に関わる基本文献を収集し、チューダーの音楽活動をとりまいていた文化状況を把握する。 (3)データベースの構築 上記から得られた情報をデータベース化し、チューダーの活動の実態を分析する基盤とする。
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