研究課題/領域番号 |
20520128
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研究機関 | 川村学園女子大学 |
研究代表者 |
酒井 正子 川村学園女子大学, 文学部, 教授 (00092627)
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研究分担者 |
小林 公江 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (40195772)
久万田 晋 沖縄県立芸術大学, 付置研究所, 教授 (30215024)
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キーワード | 沖縄 / 民俗芸能 / エイサー / 念仏 / 旧盆 / 現地調査 / 伝統の再創造 / モーアシビ |
研究概要 |
1、現地調査;本年の旧盆日程は8/22~24で、日曜日のため昼間にスタートを設定するも猛暑で夕刻以降にずれ込む区(字)が多かった。名護市東江・宇茂佐・屋部、本部町瀬底・新里・辺名地・崎本部・伊野波・健堅、8/23本部町青年エイサーまつり等を収録。本年は新たに名護市宇茂佐、今帰仁村仲宗根で太鼓エイサーが導入された。8/29の海神祭は国頭村比地、与那に出向く。9/4~5予定の名護市・沖縄市・うるま市のエイサー大会は、台風9号のため9/10~11に、また全国エイサー大会が10/17に行われた。補充調査も随時おこなった。 2、手踊りエイサーの伝承と地域性;小林は名護市西海岸の名護・屋部地区の全体像を記述した上で、本部町瀬底から名護地区に手踊りエイサーが伝わったとの伝承を検証。そうした過程も認められるが独自に変化した部分も大きく、屋部地区は中間的な様相を示すとした。また名護市に隣接する大宜味村の謝名城の、女エイサーと男女手踊りエイサーが併存する特徴的な様相を報告した。 3,エイサーの芸能的生成;酒井は瀬底と東の歌唱スタイルの比較、1970年代の録音との対照により、一地域における異なるスタイルの導入・復活・省略など伝承の動態を明らかにした。また名護市東江など北部地域での太鼓エイサーの導入と80年代の「琉球国まつり太鼓」の密接な関係を聞き取り。久万田は、戦前から戦後にかけて近代沖縄社会の中で、エイサーが、民俗というよりむしろ「民族」芸能としてその姿と意味づけを変えていった過程を考察した。
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