研究課題
平成20年度は九州、四国地区に残されている装飾鼓胴および関連資料ならびに文書を対象に調査研究を行った。7月17日(火)〜18日(水)には佐賀県立博物館で高取家所蔵の能楽資料の調査を実施した。調査の結果、蒔絵大鼓5筒、小鼓胴3筒、太鼓1筒の写真撮影およびセクション図の作成を行い、調書を完成した。調査後にこれらの情報をコンピュータに取り込みCDを作成した。12月8日(月)〜9日にかけて高知市の山内家宝物資料館と安芸市歴史民俗資料館をたずね大名調度の中の能楽資料を調査した。蒔絵大鼓6筒、小鼓胴7筒、太鼓2筒の写真撮影、セクション図などを作成し、コンピュータに取り込んでCDに記録した。また、蒔絵低他の作成では神戸市立博物館所蔵の「鉄砲蒔絵大鼓胴」の文様および蒔絵技法の調書を作成した。今年度は、未調査のまま長く保管されてきた高取家所蔵の蒔絵鼓胴に関して今回の調査をもとに図録の刊行を行い、広く一般に所蔵品の公開ができたことは大きな成果といえる。カタログは蒔絵鼓胴のみならず能面、能衣装、関連文書など総合的な研究所といつても差し支えない内容となっている。また、CD化した調査記録は国立能楽堂および神戸市立博物館に配布して情報公開の準備を行っている。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)
Seminar on Study of Oriental Lacquer Initiate by H. R. H. princess Maha Chakri Sirindhorn for the Revitalization of Thai Wisdom
ページ: 91-107
住友コレクション能面・能衣装能楽器
ページ: 116-117
文化財学雑誌 第5号
ページ: 19-28