研究課題/領域番号 |
20520144
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
水藤 龍彦 追手門学院大学, 国際教養学部, 教授 (60131413)
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研究分担者 |
中村 啓佑 追手門学院大学, 国際教養学部, 教授 (40079398)
新谷 好 追手門学院大学, 国際教養学部, 教授 (40206321)
増崎 恒 追手門学院大学, 国際教養学部, 講師 (80434819)
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キーワード | ジャポニスム / 万国博覧会 / サムライ / ゴドウィン / ブリンクマン / 唯美主義運動 |
研究概要 |
今年度は5回の研究会を行った。 1)ユストゥス・ブリンクマン(Justus Brinckmann)と日本の美(2009/07/28 水藤龍彦) 2)海外出張報告会(2009/12/17 中村啓佑、新谷好) 3)ウィーン万国博覧会(1873)とユストゥス・ブリンクマン(2010/001/27 水藤龍彦) 4)19世紀末から20世紀初頭にかけての米国における日本(人)イメージ(2010/02/23 増崎恒) 5)英国のジャポニスムについて-オペレッタとそこに描かれる日本的特徴(2010/03/17新谷好) また研究代表者と分担者計3名がそれぞれイギリス、ドイツ、フランスへ出張し、博物館等で資料の収集を行った。その結果以下の3編の論文を成果として発表することができた。 水藤論文はハンブルクの工芸博物館長であったブリンクマンと日本の工芸品とのウィーン万博での出会いを、日本では知られていない彼の報告書の叙述に基づいて扱ったものである。 新谷論文はヴィクトリア朝イギリスにおける日本趣味がフランスとは異なり美術よりももっぱら工芸の分野で展開された理由について有益な示唆を与えている。 増崎論文は19世紀末のシカゴ万国博がもたらした日本イメージ、とりわけサムライのそれを、アメリカの父祖崇拝(「大きな古時計Grandfather's Clock」の大ヒット)と結びつけ、ジェンダー間の力関係の変化をその背景に見ようとする意欲的なものである。 来年度は各国が日本について抱いているイメージを突き合わせ、比較するという作業に向かっていくことになる。
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