研究概要 |
四日市市立博物館には、平成17年に逝去した丹羽文雄の資料が孫・丹羽多聞氏から寄贈され、平成19年に丹羽文雄念室が設けられた。丹羽文雄記念室には自筆原稿をはじめとして浄土真宗関係の蔵書などが所蔵され、それらの分析は丹羽文雄の文学を研究するためには欠かせない作業であるが、まだ着手されていない。他方、三重県立図書館には作家田村泰次郎に関する資料が9,000点保存されている。これらはみな、田村泰次郎が亡くなった後、平成5年に妻・美好氏から三重県立図書館に寄贈されたものである。本研究は丹羽文雄記念室および田村泰次郎文庫に所蔵されている資料類を整理、解読、活字化する基礎的作業をふまえ、それらの文学史的・文化史的意義を明らかにするものである。
|