本研究は、池田亀鑑『源氏物語大成』の青表紙本校異および池田亀鑑『伊勢物語に就きての研究校本篇』・大津有一『伊勢物語に就きての研究補遺篇』・山田清市『伊勢物語校本と研究』という伊勢物語の三校本の補訂および増補作業を基盤とする。その作業の過程において、本文変化の様相や音便・表記といった点について、定家本伊勢物語における本文変化を時系列上で捉え、もってそれを定家本源氏物語の検証へと資することを目的とする。この研究目的を遂行するため、上記の校本所収伝本の調査および収集を行ない、補訂および増補作業を実行する。
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