1.基礎的データの整備 ・天和元年版『書籍目録大全』・元禄九年版『増益書籍目録大全』・『宝貨記』の書籍価格情報を謝金を用いてデータ化した。 ・埼玉県立文書館・国文学研究資料館等における史料調査で得た書籍価格についてのデータ、また活字化されている購書記事から価格情報を取り出し集積した。それに、幕末期の蔵版目録に記されている価格符丁を解読したものを現在付加しているところである。 2.史料調査と資料収集・整理 ・書籍流通と価格に関わる史料の収集を行った。埼玉県立文書館・国文学研究資料館史料館・横浜開港資料館等の保存機関において、書籍購入に関わる古文書史料を調査し、写真撮影によりデータの収集を行った。また、すでに公表されているものにっいて、コピー等によりデータを収集した。 ・書籍流通に関わる史料として、貸本屋の営業文書等を収集した。また、東金の書肆多田屋嘉左衛門家の文書の整理に着手した。 3.研究成果の公開と研究者間における研究情報の共有化 ・『書籍文化史』第十集を2009年1月に発行した。寄稿論文3本に「近世書籍文献目録」 「書籍文化史料分類目録」の増補記事を取り合わせ、118頁の冊子とし、研究者・研究機関に送付した。
|